かっぱ
Posted on 5月 9th, 2011 by YAPU
雪の野原を ぼっこぼっこ 歩いてゆく影ふたつ
よく見ると
あたまに皿のある かっぱの親子です。
何をしているのか見ていると どうやら子かっぱは
川で凍ってしまって そこから出られない お月さまのかけらを
空に帰してあげたい と 言っているようです。
お母さんかっぱは
お月さまは大丈夫だ と 知っているようですが
子かっぱの想いが あまりに純粋なので
何とか叶えてあげたい と 思っているようです。
ぼっこぼっこと 歩きながら
どうすれば 空に帰してあげられるのか…。
子かっぱは 一所懸命 考えました。
しばらくすると 子かっぱは
『そうだ
山の 一番高い木に かけてあげようよ
ね? かあさん』
と言いました。 お母さんかっぱは
「そうだね」 と 優しく答えました。
お母さんかっぱと 子かっぱは
山に向かって 歩いていきました。
しばらくすると 親子のかっぱは
凍ったお月さまを掛けてあげるのに
ちょうどいい 木を 見つけました。
『かあさん あの木がいい』
子かっぱが言うと お母さんかっぱは
「そうだね いい木だね」 と 笑って答えました。
子かっぱは
『うんしょっ うんしょっ』 と 木に登り
凍ったお月さまのかけらを
何とか空へ帰しててあげよう と がんばりました。
夜が明ける頃
凍ったお月さまのかけらと 空のお月さまが
そろって 端っこの方へ 消えてきました。
「ほら お月さまが 空の向こうへ 一緒に帰れたよ 良かったね」
と お母さんかっぱは 言いました。
子かっぱは
『ほんとう? やった』
と 目をこすりながら 顔をほころばせました。
「さあ お月さまは 眠りについたから
おまえもちゃんと 眠りましょうね」
お母さんかっぱが そう言って 子かっぱを見ると
子かっぱは もう 夢の中でした。。。